エイサー


エイサー
エイサーとは、浄土真宗を含む、浄土系宗派の歌念仏、
「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」
のフェーシ(囃子)、
「エイサー」
を語源とする説が有力です。
また、琉球王朝『思草紙』の歌謡集、
「ゑさおもろ」
を語源とする説も有力です。
エイサーは、磐城(福島県)の袋中上人(檀王法林寺〈朝陽山 栴檀王院 無上法林寺〉・開基)により、浄土思想の布教の一環であるニンブチウドゥイとして、当時の琉球に流布し、ニンブチャーなどの貢献により、エイサーとして、今日に伝承されています。
エイサー始祖の袋中上人の木像(御影)は、球陽寺(コザ山 ライカム院 球陽寺〈コザ本願寺《沖縄市》〉)にも安置されています。
琉球伝統芸能の代表格であるエイサーは、その様子から、ニンブチマーイ・シチグヮチモーイの別名があります。
エイサーは、旧盆の期間、ウンケー(旧暦7月13日)・ ナカビ (旧暦7月14日)・ウークイ (旧暦7月15日)に演舞されています。
アミダブトゥチ・ウヤファーフジのグソーの世界から、私達のイチミの世界に、大切な故人様を迎える年中行事、また、私達のイチミの世界から、アミダブトゥチ・ウヤファーフジのグソーの世界に、大切な故人様を送る年中行事、それがエイサーの由縁といいます。
エイサーは、青年会会員・青年会OB会会員などが、旗頭を先頭に、ジカタ(地謡)の歌・三線に合わせつつ、豪快なウフデーク(大太鼓)・勇壮なシメデーク(締太鼓)・華麗なティモーイ(手踊り)と演舞します。
青年会によっては、パーランクーや四竹を使用することもあります。
顔面に、華美な化粧が特徴のチョンダラーは、滑稽な道化者を演じつつ、エイサー全体を指揮します。
エイサーの演奏曲は、『繁盛節』・『仲順流リ』・『久高マンジュウ主』・『スーリ東節』・『テンヨー節』・『イチュビ小節』・『海ヤカラー』・『固ミ節』・『豊節』・『花ノ風車』・『唐船ドーイ』などが一般的です。
近年のエイサーは、旧盆の年中行事に限らず、『沖縄全島エイサーまつり』・ニービチなど、各種イベントの余興としても、盛会の一躍を担っています。